My Doctor





「その口ぶり……詩織の熱がぶりかえしてきたこと、気づいてたんですか?」





千裕は真剣な眼差しで俺に聞く。





「ん。俺の娘だし。まぁ、確信はなかったけどな。」





「そうですか……。」





そう言いながら、千裕は詩織の額に自分の手をおく。





やつの表情が歪んだことから、詩織の熱が結構高いことが見てとれる。





「熱、高そうだな。薬、飲ますか?」





俺は立ち上がり、詩織専用の薬箱から薬を出す。





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