My Doctor





それはそれは、大切な壊れ物を扱うように。





俺は、そんな姿を見て、自然と頬が緩む。





「ああ、頼む。階段上がって2番目の部屋だから。」





「わかりました。」





そう言って、階段を上がる千裕の背中に俺は言葉を投げかける。













“詩織のこと、泣かすなよ。”















千裕の返事は聞こえなかった。





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