Eternal Journey  〜永遠の旅路〜
『ちっ、速ぇな…』


そういうと上に着ていた服で傷口を縛り止血する、それをさっきの忍のように桜の木にもたれて腕を組みガッカリしたような顔をしているスーツ姿の男は口をひらいた


『この私に依頼をよこしたのだから、どんな相手かと期待したんですけどね、こんな普通の人間で、激弱、ガッカリです』


肩に飛んで来た漆黒のカラスの頭を撫ぜると、肩でスーツ姿の男に体を許していたカラスは真赤な紅蓮の炎に包まれた


『そろそろ終わりに致しましょう、桜夜(サクヤ)さん、貴女にまかせます』

その言葉に反応するかのように、炎に包まれていた桜夜と呼ばれたカラスは、身に纏う炎の衣は青白い炎に変わり

フワリ

と身をゆるしていた肩から宙に舞う、一羽ばたいた刹那に忍の太股を切り裂いていた
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