Eternal Journey  〜永遠の旅路〜
一方政次はギャラリーに混じって様子を伺っていた
 
 
(面倒事は止してくださいねぇ…後々大変なんですから…)


だが政次の思いをよそに殺気立った二人は、じりじりとお互いの間合いを詰めていく…



(もう後半歩…間合いは同じでもスピードなら確実に俺の方が速い……………今だ!)



忍が動こうとした矢先に目の前には防護壁が現れていた



「なっ…」



それはゲイルも同じく上級にあった



「防護壁…」



ゲイルはそう呟くと不意に大剣の柄頭を思い切り防護壁に叩き付ける
まるでガラスが砕けるような音と共に砕け散った



「!!!」

「まさか…僕の防護壁を砕けるなんて」



気功の射程距離まで近付いていた政次はそのまま二人に近付いていく



「ちっ…邪魔すんじゃねぇよ、政次」

「同感だ…」



忍は不機嫌な顔をしながら刀を納める
それを見たゲイルも無表情ながら渋々大剣を背中のホルダーに直した



「別にこんな場所で切り合おうとしてるおバカさんなお二人はどうでもいいんですが…
僕に…迷惑かけると…………ですよ?」

おバカと言う言葉に二人とも反応したが突然の殺気にも似た重圧を感じ、たじろんだ
しかしその一瞬だけ…いや、一瞬だったからこそとてつもない恐怖を感じたのかも知れない
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