【ND第2回】雨



〜♪〜♪


ずっと鳴いているケータイ。


〜♪〜♪


まるで、あたしの心の中を表しているかのように。


…─斗真。


どうしてこんなに連絡してくれるの?


あたしなんて、どうでもいいんじゃないの?


ねぇ、わからないよ。


斗真もあたしも。


なにをしたいんだろう?


由貴と身を重ねているのに

頭の中はやっぱり…斗真一色なんだもん。


参っちゃうよね…


「…愛してる、もも」


こんなにも、あなたを想っているのに。


待ち望んでいた言葉を呟いてくれるのはあなたじゃないんだね。


こんなに好きなのに。


こんなに大好きなのに。

苦しいよ。


大人な恋は


まだあたしには難しすぎたのかもね。


「あたしも…愛してる」


本当に愛してました。


心から愛していました。





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