【ND第2回】雨
「あたし…っ、あたしは…斗真を裏切ったのに」
なんで、こんなにも優しい笑うの?
なんで、こんなあたしを待っているの?
「なんで…っ」
「なんでって…」
ははって笑う斗真。
「決まってるよ、ももが好きだからさ」
抱き締め返してくれる大きな手は冷たくなっていた。
でも、あたしの心はどんどん温かくなっていくよ。
「ももが好きなのは誰?」
「…っうぅ…」
あたしが好きなのは
斗真あなただけだよ。
もう、あなたなら騙されたって
利用されていたって
誰の代わりだって
いいって思えたよ。
「…大好き…っ」