わがままマイハニ―
「…なんですか?」
「言っていいの?」
「…一応
言うだけなら」
「じゃ抱い
「抱いてとか言ったら
ぶっ殺しますよ」
「う…
なんで分かったの」
はぁ…と俺はため息をつく
どいつもこいつも
そんな事ばっかり
俺は昨日の事を思い出す
なんか結菜と結菜の婚約者の方と
お互いの母親父親いて
いわゆる“両家顔合わせ”
みたいなものだったらしい
オシャレなレストランで
食事してなんか
両親達がやたらと盛り上がってたから
なんとなく外にでたら
結菜と結菜の婚約者の方
が来て
ラブラブしてるから
「ラブラブっすね」
って言ったら
「そうよ~!
ラブラブよ~!
で、あんたはどうなの」
「は?何が」
「も―しらばっくれてんじゃないわよ!
美姫ちゃんよ!!」
「美姫が何?」
「何じゃなくて!
好きなんでしょ?!
男ならさっさと告白して
押し倒して自分のものに
しちゃいなさいよ!」
「…意味わかんね―!」
「ねぇ洋介」
洋介てか言う婚約者は
うんうんと頷く
…なんも知らないくせに