わがままマイハニ―


ピ―ピ―


お風呂のたまった音がして
お嬢様の部屋に向かう


「お嬢様


お風呂たまりました」



またしても返事はない




「お嬢様―?」


…まったく


「開けますよ」



勝手に開けると
怒られるので

一言いってから開ける



「お嬢様?」


やっぱりさっきの続き
を見てた様子で
丸くなっている


「な…なに?」



お嬢様は聞こえていなかったのか
少し驚ろいた顔をして
目をこする


目にはかすかに
涙がたまっている

「泣いていらっしゃいました?」


お嬢様は顔を横にふる


「ふ―ん




そうですか…


あ、お風呂沸きましたよ」


「うん、入る」




…平然な顔しちゃって





怖がりのくせに



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