半熟cherry
chapter:07
それから。
慌ただしく時間が過ぎていき。
あっと言う間に夏休みになった。
今日は7月25日。
明日は郁との約束の日だ。
……なんだか、ユウウツ……。
てか、教え子とこんな約束して良かったのか?!
だいたい勉強なんて自分のためにするもので。
やった分だけ自分の力になる。
それが見返りのはず…。
……満点なんてとれるワケない、なんて。
郁を甘く見てた。
………失敗した……。
『……はぁぁぁぁ……』
ソファーに寄りかかって。
大きなため息を吐いた。
その時。
ソファーに投げてあったケータイが鳴りだした。