半熟cherry

それから。

しばらく電車に揺られた。



…私は。

郁に背を向けて、窓の外を見ていた。



時折感じる郁の視線にドキドキしたり。

アップにした髪の後れ毛に郁が触れて胸がキュウっとしたり。





……あぁ、私。

欲求不満みたい……。





生徒相手に申し訳ない気持ちになっていた。



 

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