半熟cherry
ケータイをカチカチいじりながら涼真が言った。
「……どーせ“また”酔っ払ってかけてきたんだろ?」
………ご名答デス………
そんな顔を私がしてたのか。
涼真は話を続けた。
「なんで酔っ払うと俺に電話してくんだよ」
パタン、とケータイを閉じると。
意味わかんねぇ、と言わんばかりにため息をつく涼真。
そう。
私はなぜか酔うと涼真に電話をする。
意味があるのかないのかよくわからない。
「俺の方が年下なのに、なんでお前の面倒見なきゃなんねぇのよ」
小さい時から私と涼真は仲が良かった。
昔は私が涼真の面倒見てたのに。
いつしか私より背も高くなり。
しっかりしだした。
私は昔と変わらずどこか抜けてると。
いまだに親に心配をされている。