半熟cherry

『てか、飲んだら帰れなくない?』



涼真はいつもバイクで来る。

酔った私に呼び出されてもバイクで来る。

涼真の家からココまでバイクで20分くらい。

いつもバイクの涼真が歩いてきたとは考えづらい。

…バイク、置いて歩いて帰る…?



いやいや。

めんどくさがりのコイツに限ってそれは…。



私の疑問の答えは。

予想も考えもしなかったものだった。





「今日、泊まってくし」





涼真は枝豆をくわえたまま言った。



『はッ?!』



「飲酒運転、しかも未成年じゃシャレになんねっしょ」



…シャレになんねっしょ、って……。



そりゃ確かにシャレにはならないケドさ…。



「…茜に聞きたいコトもあるし♪」



なぜか嬉しそうに。

涼真は言葉を続けた。



 

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