半熟cherry
「…確かめてみればいいじゃん」
不貞腐れたような涼真の声。
……………は…………?
今、なんて……?
涼真の言った言葉の意味がよくわからないのは。
私だけでしょうか…。
「俺が巧いか下手か…確かめてみな」
涼真の骨っぽい指が私の頬に触れる。
目の前には、涼真の顔。
これって、もしや。
ひょっとして…。
頬に触れる指が耳に触れた。
『…ッ!!』
カラダがビクッと震える。
そんな私を見て。
フッと小さく笑った。
でも。
笑ったのは口元だけで。
……目は真っ直ぐ私を捕らえていた。
「力、抜けよ…?」