半熟cherry
私を捕らえた真っ直ぐな視線は。
逸らされることなく近づいてくる。
なに?!この展開。
私と涼真はイトコだよね?!
昔から仲が良くて…。
弟みたいで友達みたいな涼真。
その涼真が…。
『…ちょ、涼真…?』
「黙んな」
『…なにする…』
「確かめてみんだろ?巧いか下手か」
目は細めたまま。
さらに私との距離を詰めてくる。
『…ふざけてる…』
「いいから黙れって」
そう言って頬に手を添えた。
そこには。
私の知ってる涼真はいなかった。