半熟cherry
chapter:02
季節は過ぎ。
桜満開の春が来た。
私は。
内定取り消しもなく。
無事臨時採用から卒業するコトができた。
あれから。
記憶をなくすほど飲むことはなかったケド。
3回くらい涼真に電話をして迎えに来させ。
翌日怒られる、と言うことがあった。
そのたびに反省はしたけど。
“酔ったら涼真に電話”
という公式が無意識に頭の中にできてしまっているのだろう。
たぶんこの先も電話するだろうな…。
ゴメン、涼真。
先に謝っとくよ。
真新しいスーツに袖を通し。
メイクも気合い入れすぎずナチュラルに。
鏡とにらめっこをする私。
『……よしッ!!』
今日から新学期。
私は、前からの希望だった母校での。
教師生活をスタートさせることになった。