半熟cherry
『…なんで黙ってたのよ…』
「驚くかな、と思って」
『…そりゃ驚くわッ!!』
数年前に卒業した高校。
今日からココが私の職場になる。
推してくれた元担任。
加藤先生、ありがとう…。
なんて思いながら職員室に向かう途中。
会うはずのない人間にあった。
それは。
白衣を着た一美だった。
白衣?
一美?
なんで一美?
頭には???がいっぱい。
なんで?
なんで??
口半開きの私に。
一美はニッコリ笑った。
「おはようございます。友藤センセイ」
『…お、はよう…ございます…』
頭に“?”がいっぱい飛んでる私に。
一美は指を差しながら言った。
「ココ、私の職場」
一美が差した指の先を辿ってみると。
『…保健室…?』
「そ。私、ココの養護教諭なんだ」