半熟cherry

郁と涼真ッ?!



ヤダヤダ、どうしよう。

涼真はともかく。

郁とはどんな顔して会えばいいんだ?!



………なんて思ってたら。





「…久しぶり」





スッと目の前に現れた影に。



ドクンッ。

心臓が跳ね上がった。



姿見なくてもわかる。

聞き慣れた優しい声。



『…久しぶり…』



顔を上げるとそこには。

ちょっと日焼けした郁がいた。





「あれ?日焼けした?」

一美が話してるのは涼真。

「あぁ、プール行ってきたから」

そう言いながらTシャツの袖を捲る。

「プール?」

「うん。俺と郁とケンチャンとアツシで」



一美と涼真は話しに夢中になっていて。

私と郁の存在なんか忘れているようだった。



 

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