半熟cherry
嵐は突然やってきた。
ピンポーン。
夏休みも終わりが近いある日。
お昼の暑さのピークを過ぎての来客。
インターホンの音を聴いて。
直感的になんかイヤな予感がした。
……居留守を使ってしまおうか…。
毎年この時期に大荷物抱えて来るヤツがいるんだよね…。
実家にいるときからそう。
私が学生のときからそう。
毎年飽きずに同じコトを繰り返してる。
…いい加減、学習しなさいよ…。
『……はぁ……』
大きくひとつ、ため息を吐くと。
インターホンの前に立った。
インターホンに映ったヤツは。
予想通りの人間だった。