半熟cherry
『…あれ…?』
今までいたのに。
どこに行っちゃったんだろ?
……まぁ、いっか。
見られてるとお皿割っちゃいそうだし。
そう思って洗い物をまた始めた時だった。
「茜〜、ちょっとコンビニ行ってくるね」
寝てるんじゃないかと思うほど静かだった一美が声を上げた。
「桜井クンたち泊まりなんでしょ?
ヒマだし付き合わせてよ」
イヤイヤ、またゲームなんか始められたら手に負えマセン。
そんなコトを思ってるなんて知らない一美は。
「桜井クン、行くよ?」
そう言って涼真の腕を引っ張った。