半熟cherry
意志の強そうな瞳は花火に夢中。
…無邪気な少年の瞳になっていた。
その瞳にかかるやわらかそうな髪は。
見えない指で摘まれて作られたような。
スッとして通った鼻にも少しかかっている。
薄いピンク色の唇は大きくもなく小さくもなく。
シャープな顎のラインにやわらかく咲いていた。
顎から下に視線を落とすと。
プリンを持っている骨っぽいケド大きくてキレーな指が目についた。
…その指に。
私は何度触れられたんだろう…。
頭の中だけで思っていたはずなのに。
唇や首筋、鎖骨。
腰や足…。
カラダが感覚を、カラダをなぞっていった指を。
まるで覚えているかのように熱くなってくる。
……これじゃただの変態か。
欲求不満みたいじゃない?私……
……ハァ…
熱くなったカラダを落ち着かせるために。
まだ冷たいビールを飲んだ。