半熟cherry

……………………。

……………………。

……………………。

………………はい?

今、なんて………?





たっぷり3行分の頭真っ白な時間は数秒。

頭の中で郁の言葉をリピートする。





“俺は好きだけどね”





たしかにそう聞こえた。



そんなサラッと?!

あっさり言っちゃうの?!

コレって大事なコトじゃないのッ?!



“言って”って言っても聞いてくれなかったのに。

こんなあっさり言うなんてズルいよ!!



こうしてる間にも。

郁の顔は近づいてくる。





『…ちょッ…っと待って〜ッ!!』



「…ん゙ッ?!」





あと3センチ。



…近づいてくる郁の顔を。

思いっきり押し返した…。



 

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