半熟cherry
chapter:04
『……はぁ……』
最近ため息が増えた。
…うん、よく言われる。
ついでに。
“顔が疲れてる”って…。
『……はぁ……』
「ちょっとー、ため息何度め?
こっちまで落ちてくるからやめてくれない?」
そう言って一美はため息を吐くけれど。
しょうがないじゃん。
出ちゃうんだから。
空き時間。
相変わらず私は。
保健室で一美に入れてもらったコーヒーを飲んでいる。
「ため息吐いてるヒマがあるなら手伝ってよ」
『…なにしてんの?』
机いっぱいに広げたファイルを指差す一美の側に。。
私はコーヒーカップを持ったまま寄っていく。
「健康診断の結果まとめてんの」
ファイルを見ると。
身長、体重から予防接種の結果までもが。
項目別にまとめられていた。
『……このままでよくない?』
「これ、個人別にしなきゃいけないの。
パソコンあっちにもあるから、これ、よろしく」
有無を言わさず。
一美は手元のファイルを何冊か私の前に出した。
……やりたくない。
でも手伝わなきゃ後が怖い。
保健室入室禁止とかにされそうだし。
…仕方ない、やるか…。
めんどくさいと拒否するカラダを引きずって。
奥にあるパソコンを立ち上げた。