半熟cherry
……あの日。
あんなに酔わなければ。
今、こんなにため息を吐くコトもなかったはず。
今でもそう思ってる。
もう会うことはないと思ってたのに。
……よりによって生徒デスか……。
酔っ払ってたとはいえ。
未成年に手を出すなよ、私…。
てか未成年が飲み屋にいちゃマズいでしょーが!!
…いや、その前に。
どこで引っ掛けたんだろ…?
「…茜、百面相してんの?」
『!!!!!』
後ろからいきなり聞こえた一美の声に。
心臓が跳ねる。
『な、な、な…』
「画面に顔、映ってるから」
なんで?と言いたいのに言葉になってない私に。
ココ、とパソコンの画面を指差す。
……あ、なるほどね……。
「進んだ?」
『…今…2-6…』
パソコンから目を離して。
天井を仰いだ。