半熟cherry
ため息を吐くヒマもないくらい。
狭い教室の中を走り回る。
胸元が際どいのも。
超ミニのヒラヒラしたスカートも。
自分が教師であるコトも。
全部頭から飛んでた。
そのくらい忙しかった。
「お疲れ様でしたぁ」
「お疲れ〜」
3時。
文化祭終了。
休憩もなく。
私、頑張った!!
うん、頑張った!!
西村サンがみんなに声をかけていく。
「この後全員グラウンド集合ね〜」
そう言えば。
私、校内見回りしてないッ!!
まぁ、忙しくてそれどころじゃなかったんだけど。
……大丈夫、かな?
ふと我に帰ったトキには。
教室には誰もいなくなっていた。