半熟cherry
『あ…ッと…』
振り向くと。
そこには。
「後夜祭もう始まってるぞ」
……島崎先生がいた。
『あ、えっと…』
どうしよう。
こんな格好してるなんて。
とりあえず私だってことを気付かれたくないんだけど…。
『き、着替えてから行きます!!』
「…着替えなくても、みんなそのままだろ?」
『…え?』
島崎先生の不思議そうな顔。
……ひょっとして。
気付かれて、ない…?
「…ここはメイド喫茶だったな…」
イヤイヤ、“メイド&執事喫茶”ですから!!
心の中で反論しつつも。
島崎先生の嫌な視線に気が付いた。
爪先…太もも…ウエスト…。
品定めをするような視線を感じる。
「高校生と言っても体つきは大人だな」
イヤイヤ!!
私もう成人してますから!!
なんてツッコミをいれる余裕なんてない。
島崎先生は。
ゆっくり近づいてきた。