半熟cherry
『だからなにがあったのか知りたいんだって』
「なにがって…ねぇ…」
私の言葉に一美がため息をつく。
…ため息つきたいのは私も同じだよ。
一美が入れてくれたお茶に手を伸ばしたその時。
気が付いたように一美が言った。
「そういえば、昨日と同じ服着てる」
『…まだ帰ってませんから…』
「昨日帰ってないの?!」
『…はい…』
こうなると。
一美からの質問攻めに合うのは間違いない。
「とりあえず、話聞かせてもらおうか…」
一美の顔が輝いた。
話、聞きたいのはこっちなのに…。
『話すも何も覚えてないんだから何も話しようがないって』
そう言った私に。
昨日の私の様子を一美は説明してくれた。