半熟cherry
机の上に散らかった物を片付けながら小声で郁に聞く。
…まさか。
“ヤラせろ”とか言わないよね。
…いや、コイツなら言いかねない。
コイツには文化祭の日、触られたしッ!!
しかも、キスマークまでつけられた。
何を言いだすのか予測不可能だ。
郁の顔をチラッと見ると。
またあの意地悪そうな真っ黒い微笑みを浮かべて。
私の耳元に唇を寄せ、囁いた。
「学年トップ取れたら。
俺に茜の時間を24時間ちょうだい」