幼なじみ攻略法-愛しの先輩様へ、罰ゲームに便乗して-

その声は彼の思惑通り
彼女に裏の顔は
全く感じさせなかったらしく


「え、えみりです。」


なんて彼女は
可愛いらしく
自己紹介してきた。



「メール、返せなくて
すみませんでした。」


社交辞令。
あえて
返さなかったのだから。
押して駄目なら...作戦だ。


「あっ。
全然へいきだよっ。です..??」


語尾に悩むえみり先輩....
可愛すぎる。


彼にとってその可愛さは
声に出して笑うのを
こらえなければ
ならないほどだった。


唸ってる...
答えてあげなきゃ。

彼はこみ上げるにやにやを
抑えきれないままに
話をし出した。


「敬語じゃなくて大丈夫です。ていうか、
えみりさんは先輩ですから。」


そして便乗して
えみりさんなんて
呼んでみていた。




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