幼なじみ攻略法-愛しの先輩様へ、罰ゲームに便乗して-


中2の夏休み、
弓道部に入っていた
那都はほぼ毎日学校へ
通わなくてはならなかった。



暑い....。



夏のアスファルトの
照り返しが容赦なく
那都の体力を奪っていく。


自然と汗が頬を伝う。
やっと校門が見えた頃、
学校付近の景色
が鮮明になってあることに
気付く。
1人、女の人が立っているのだ。


ここは校門前、
別に人くらい立っていても
不思議は無いはずなのに
何故か目に付いた。


日に当たる白い肌は、
今にも消えてしまいそうで
チョコレートブラウンの髪が
熱風で揺れる度に
どこかへ攫われてしまうようなそんな感覚にさせられた。


小さくて華奢な体は
汗などは微塵も感じさせない。

...綺麗...。



彼は世に言う
一目惚れをしたのだった。



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