幼なじみ攻略法-愛しの先輩様へ、罰ゲームに便乗して-
恋というにはまだ淡かったが、好意以上の気持ちが
そこには確かにあった。
声、聞きたい...。
そう思った彼は
自然と歩を進めていた。
「こんにちは-。」
いつもと同じ軽い口調。
(彼はこの時から軽かったのだ。)
でもいつもより
強張った声。
初対面の人に
話しかけるのなんて慣れてる
はずなのにな。
彼は苦笑いを浮かべた。
「こんにちは...??」
疑問符ついてる。
声高い。
首傾げてる...。
可愛い。
彼は遠慮無しに
彼女をのぞいた。
すると彼の心臓も
遠慮無しにドクンと音を
たてた。
もっと声が聞きたくなり
彼は続ける。
「何でここにいるんですか??」