ごめんね…そばに居られなくて

思春期

それから、数年経ち、娘は、中学生になった。吹奏楽に入部した。母に似たのか運動より芸術系の方が良さそうだ。楽器は、ホルン。
三年生の先輩達に支えられ、日々朝早く登校し練習に励む毎日。顧問の先生のセンスも抜群。娘の中二の夏は、県大会で銀賞を受賞した。

こころは、足しげく、こっそり見に行った。演奏は、とても素晴らしいもので、観客席からブラボーの声さえかかるほどだった。

遠目で見てだいぶ体つきが女らしくなってきたように見えた。そろそろ、大人の体の準備が始まったと喜んでいた矢先に初潮を迎えたと連絡が入って、またさらにこころは、喜んだ。

ただ一緒にそばにいて、お祝いができないのが辛かった。自分のように、我が子と離れ離れになる人生を送ることがありませんようにとただ願うだけだった。
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