ごめんね…そばに居られなくて

決断

「まさかつわり?」できちゃった婚?就職してすぐだったため、ひんしゅくをかってしまうだろう。そう思った。案の定、職場では、あまりいい感触ではない。彼のお母さんからは、子供を降ろしなさいと言われた。降ろすことなど考えられなかった。
この時、彼の母は、自分を認めてくれてなかったのだと思った。むりもない、何処で知り合ったかわからない娘と可愛い長男との間に子供ができたと聞けば、腹も立つでしょう。

周囲の反対をよそに産む決意を固め、二人は、入籍した。

ただ、お互い若かった…
今思うと何も知らないからこの選択ができたんだと思う。

身重の体で毎日電車通勤、夏の暑さに耐えられず、貧血を起こし入院したのをきっかけにしばらく休みをとることになり、そのまま産休に入った。

9ヶ月に入った検診で少しずつ羊水がでており、破水しているかもということで緊急入院になった。お腹の子供は、逆子だった。このままでは、逆子体操も出来ず、帝王切開の心配がよぎった。
出産まで安静の診断がでた。ますます心配が増す。やはり、帝王切開しか考えてられないが、お腹を切るのが怖かった。姑は、切っちゃいなさいと人ごとのように言い放った。この言葉に傷つき、ますます怖くなったのに、旦那は、面会に来てくれない…
不安をノートに書きまくった。
姑は、毎日のように来ては、気が利くでしょうとばかりに周りにも気を使い、あたしは、小さくなるばかり。唯一、母が時々見舞ってくれ、足を洗ってくれたことが、心の支えだった。
そうこう悩んでる内に、切開が決定。でも、こころは、必死に抵抗した。けど無駄だった。
ホントに怖くて仕方がなかった。
< 2 / 14 >

この作品をシェア

pagetop