アリス in wonderland

「じゃ、つかさはそこのリビンクで待ってて。えーっと、アリスちゃんだっけ?は、こっち。あたしの部屋二階なの。」

そう言って、その女の人があたしに笑顔をくれる。

「あの、どーしてあたしの名前?」

「ふふっ。そんなの、有名よー。つかさの幼なじみの”アリスちゃん”は。あたしはリエ。よろしくね☆」

そう言ってリエ先輩は、先に階段を上がっていくから、あたしは彼女の後に遠慮がちについていく。

彼女の部屋に入って、扉を閉めてから。

リエ先輩はクローゼットを開けながら話はじめた。

「でもびっくりしたなぁ。まさか、つかさから連絡あるなんて。それだけアリスちゃんの為に、必死って事よね。」

そう言って、ちらっとあたしを見る彼女に、あたしは戸惑う。

「え?あの…」

「ふふっ。冗談よー、ごめんねぇ。そんな顔しないで☆」

あたしの反応を見て、豪快に笑う彼女。

なんか、見た目と少しギャップが…


「あたしとつかさねー。ホントに短い期間だったけど、付き合ってたんだー。高校ん時。でもあたしが、つかさに本気で惚れちゃったから、別れたの。もう絶対連絡ないと思ってたー!」

そう言って笑った彼女は、すごく切ない顔してて。

胸が苦しくなる…





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