アリス in wonderland

そう言って、すっと手を引っ込めた彼は


うつむいてしまう。


「 オレさ、疫病神ってヤツ? オレの周りにいる大事な人を、みんな不幸にしちゃうんだ。」


そう言って、悲しそうに笑う彼に。


アタシは、頭で考えるより先に


抱きしめていた・・・強く。


「そんな事ないよ。全部亮くんのせいじゃないから! だから、亮くんが責任感じる事じゃない・・・アタシ、亮くんに出会えて良かったって思ってる。バンドだって、頼まれたから入ったワケじゃない!言ったでしょ、アタシはアタシ自身で決めたの、やりたいって。亮くんの近くにいたいって決めたのも、アタシ自身なんだからっ。こんな事で、離れてなんかやらないんだからっ・・うっ・・っく」


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