アリス in wonderland
あたしが言葉につまると、宇佐美センパイが代わりに答えてくれる。
「こないだちょっと彼女に助けてもらったコトがあってね☆そっからまぁ友達になったって感じ?もしかしてキミの彼女だった?」
宇佐美センパイの言葉に、あたしは慌てて否定する。
「そんなっ!彼女なんかじゃないですよ。テッペイとは腐れ縁っていうか、幼なじみってだけで、男として見たコトなんてないし。テッペイだってあたしのコト女と思ってないですから。」
あたしの言い訳に、宇佐美センパイは悪い冗談で返した。
「そーなんだ。じゃあオレ、結衣ちゃんの彼氏に立候補してもいいかな♪」
テッペイの態度が何故だか機嫌が悪そうになる。
「別に、オレには関係ないですから。」
「テッペイ?何急に不機嫌になってんの?」
「別に。良かったな、かっこいい彼氏出来て。」
あたしの言葉にテッペイがそう言うから。
何だか分からないけど少し寂しい気持ちになる。
「何言ってんの?彼氏なんて冗談に決まってんじゃん?うちらは普通の友達だよ?」
何でテッペイごときにこんな言い訳してんだろう。
自分で自分がよく分からない…