アリス in wonderland
「あーりす♪また授業中寝てたね(笑)ってか健ちゃんの授業で寝るなんて女子にあるまじき行為だよ!」
授業が終わると、このクラスで一番仲のいい美咲があたしの席まで来て言った。
「別に寝たくて寝たんじゃないもん。気がついたら寝てんだって。」
あたしの言い訳に美咲が笑う。
「何ソレ。まぁでもアリスは頭いいからいいよね。寝てたって問題解けちゃうんだもん。」
美咲はあたしと違って努力家で。
暗記科目は得意だけど、理数系は苦手っていう、女の子には多いタイプの子。
あたしは逆。
「数学なんて覚えるコトも少ないし、簡単だよ?解き方なんて、正しい公式使えば見えてくるし。」
「ソレが普通の人は分かんないのっ。数学って絶対努力とかより才能だよ…」
美咲はそう言うとため息をついた。