アリス in wonderland
「…ここでいいのかな?」
人気のない住宅街を通ってあたしの家の前まで来た時、亮クンがあたしの方にふり向いた。
思わずつないでいた手を放す。
「うんっ!送ってくれてありがと。駅までの道分かる?」
「大丈夫☆実はだいぶ昔だけど、つかさと仲良くてさ、よく来てたんだ、この辺。」
「つかさ兄と?なんか意外!」
「ははっ。まぁガキの頃のハナシ。今じゃ全く話てないやぁ。」
懐かしそうに亮クンが笑う。
その笑顔にさえドキドキする。
何て可愛らしい表情をするんだろう。