アリス in wonderland


「だから日曜。いいよ、一緒に行っても。ハナシそれだけ?」

「…うん。」

「じゃ、また詳しくはメールして。」

それだけ言うとテッペイはまた教室の中へと戻って行った。

なんか拍子抜けっていうか、絶対断ると思ってたのに。

行くんだ。

「…ウソ。夢みたい。」

隣で美咲は放心してる。

「とりあえず教室戻ろっか。」

その場に立ちつくす美咲の手をとって、あたしは歩き出す。

「どーしよう、アリスっ!!あたし一生分の幸せ日曜に使い果たしちゃうかも…」

「美咲ってば、大げさだから(笑)」

興奮する美咲とは対照的に、あたしの気分は何故か晴れなかった。


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