アリス in wonderland
★恋なんていらない★
★☆★☆★☆★
「おはよ、アリス♪」
下駄箱で、そう後ろから肩をたたかれて振り向くと美咲がいた。
いつもと変わらない笑顔で。
きっと美咲は分かってる。
あの後、遊園地でひとしきり亮クンの胸で泣いた後。
亮クンがあたしの携帯から美咲に電話をかけてくれて。
あたしと亮クンは二人で家に帰った。
あたしが、美咲とテッペイに、泣きはらした顔を見せたくなかったから…
「…美咲、あのさ」
そう言いかけた時。
他のクラスメイトによって、あたしの言葉は遮られた。
「あ、アリスっ!!!大変だよ、あんた。」
「え?」
あたしと美咲、同時にそう声をかけてきた彼女を見つめる。