アリス in wonderland
「きっとね、あたしのテッペイ君への想いは、何か違うんだ。テッペイ君がアリス以外の女の子と一緒になるのは、すごく嫌なんだけど。アリスとなら、不思議と何とも思わないっていうか。あの遊園地デートで気づいたの。あたしは、恋してたんじゃなくて、ただアリスになりたかったんだって。テッペイ君に、想われたいわけじゃなく、ずっとアリスを好きなテッペイ君に憧れてただけ。」
「…美咲。あたしね、テッペイのコトは好きだよ。家族みたいに思ってる。でも、恋愛とか、する気ないんだ。亮クンのコトも、なんだか分からなくなっちゃった。だから、あたしは、どちらとも付き合うとか、そーゆー気はないっていうか。美咲に遠慮してるとかじゃなくて、ホントに、今は分からないの。」
美咲の言いたい事が、なんとなく分かったから。
あたしは、今の自分の正直な気持ちを伝えた。
「うん。アリスが出した答えなら、あたしは何も言わないよ。あたしは、いつでもアリスの見方だからね。」
「美咲ぃ〜〜〜!!」
そう言って、二人で校門で抱き合ってたら
「何やってんの、お前ら…」
あきれた声が背後から聞こえて、振り向くと
テッペイがあたし達二人を怪訝な顔して見てた。