アリス in wonderland


彼女が振りかざしたハサミが、軽く頬をかすめる。

かろうじてい避けたあたし。

と、今度は、2人に羽交い締めにされた。

身動きがとれない…

ハサミを持った彼女が、今度こそはと軽く微笑む。

「まずは、この制服でも切り刻んでおこーか。淫乱女にはちょーどいいじゃない?制服なんていらないでしょ。」

そう言って、スカートの裾から、ビリビリと音を立てて切られる。

「いやーー!!!止めてっ!!」

叫んでも、誰の気配もない。


どうしてこんなことに…


あたしは、もう抵抗する力さえなくなってた。

次は胸元をビリっと、破られる音がして。

もう、目を閉じて、次に来る衝撃に備えた時。


「てめぇら、何してんだよっ!!??」


聞き慣れた声が、背後から聞こえた。


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