アイドル彼氏
「何って……パンです……」
「おちょくってんの?」
「だって売り切れたから……しょうがないじゃん……」
それだけ言って私は屋上を後にした
ちなみに屋上は芸能人専用
一般の生徒用もある
「ハァ………」
トボトボ歩いていたら
ドンッ
「あっすいません!」
「いえこちらこそ」
ぶつかったのは
今人気の俳優
名前は確か……
「悠基(ユウキ)……」
「俺の事知ってるの?光栄だな」
「えっと……」
屋上から校舎に入る階段を降りたいのに
悠基が塞いで通れない
「あ、そうだ。
ぶつかったお詫びにこれあげる」
悠基が持っていたビニール袋からメロンパンを出してきた
「メロンパンだ」
「嫌いじゃなければどうぞ」
「ありがとう!」
私はメロンパンを抱きしめ再び屋上に行った