この想いは･･･｡

やっとお昼だ｡



七海と別れてから流れる時間が遅く感じる｡


なんでだろう･･･｡




「壱吾」



「はい」



「一緒に食べようぜ」



「･･･ゴチになります」



「お前っ･･･俺もう家庭持ちでお小遣制なのに」



そんなこと言う先輩だけど毎回宏太先輩は奢ってくれる｡


優しい先輩だ｡



「どこで食べる？」



「俺､ダイヤのチキン南蛮定食食べたいです」



ダイヤとは会社の近くの定食屋さんだ｡



「おっ､ダイヤか｡俺もコロッケ定食食べたくなったな･･･よし､ダイヤ行くか」



「はい」




ダイヤに着くと､今日はあまり会社の人がいなくて奥の席に座った｡



注文すると､すぐにチキン南蛮定食とコロッケ定食はやってきた｡



久しぶりのダイヤのチキン南蛮定食だ｡



「「いただきます」」



食べはじめると､すぐに先輩は話しを持ちかけた｡



「で？どうすんの？」



「俺･･･仕事中なのに･･ずっと考えてたんです」



「なにを？」



「俺･･･ちゃんと七海を大切にしてあげてたのかなって」



「･･･」