この想いは・・・。
「ねーよ。行きたい所なんてあるとしたら、キャバとか?」
俺はいつも逃げるんだ。
その目から。
「ハァ・・・もういいよ」
坂野は俺に呆れたのかパソコンに視線を戻した。
「じゃあ、俺帰るわ」
「うん、おつかれ」
坂野は視線をパソコンに向けながら言った。
「じゃあな」
「うん・・・・あ、空くん」
坂野が振り返った。
「なんだよ」
「空くんはきっと後悔する時が来る。
きっとこの日を後悔する日が必ず来る。
それは誰も悪くない。
悪いのは、ずっと真実から逃げてきた空くんだから」
坂野はそう言うと、またパソコンに視線を戻した。
そんな坂野を俺はずっとみつめていた。