この想いは・・・。
ギュッ
暖かい。
「宏太・・・?」
俺を呼んだのは誰だ?
「・・・ハ・・・ル?」
「・・・宏太は酷いよ」
誰・・・?
微かに目を開けた。
「愛子?」
「・・・そうだよ」
俺は愛子を抱きしめながら横になっていた。
そうだ。
坂野と話した後、愛子の家に行ったんだ。
それから、酒を飲んで寝てたんだ。
「ごめん。寝てた」
「別に大丈夫だよ」
愛子は笑って俺の頭を撫でてくれた。
その手がとても暖かった。
「宏太、今日どうする?」
携帯を開くと受信メールのマーク。
ピッ
ピッ
「・・・泊まる」
「そう・・・分かった」
俺はまた逃げた。