この想いは・・・。
「・・・だよ?」
「なんだよ?」
泣いている愛子の声が聞こえない。
「今まで我慢してたこと爆発させちゃうよ?」
そんなことかよ。
「別に愛子の我が儘なら我が儘じゃねーよ」
「え?」
「好きな奴の我が儘なんて可愛いもんだって」
そう言うと、愛子はまた涙を流した。
「どうした?」
「初めて・・・好きって言ってくれたね」
それが嬉しいと愛子は言った。
「今までごめんな」
たった1回の『好き』でこんなに喜んでくれる。
そんな愛子に、これまでの自分の最低な態度が最悪なことだったことがつくづく感じれた。
「今まで俺は愛子に最低なことをしてきた。
でも、これからは愛子だけを愛する。
約束できる」
愛子には一生頭が上がらないだろう。
それでもいい。
愛子が側にいてくれるなら。
「宏太・・・あたしも宏太を愛してる。あたしと結婚して下さい」
愛子の言葉を聞いた瞬間胸が熱くなった。
こんなに人から『愛してる』と言われて気持ち良くなることなんて思いもしなかった。
こんなに自分が愛子と結婚できることに嬉しいと感じることに思いもしなかった。