この想いは・・・。


あの日・・・あたしは外回りから会社に帰ってきたとこだった。




・・・・――――――――


外回りから帰って来ると会社の前に谷口くんを見つけて自然に頬が緩んだ。



「谷口く・・・ん」


谷口くんを呼ぼうとした。

違う、ちゃんと谷口くんと呼んだ。


けど、谷口くんはあたしの声に気がつかなかった。



あたしの存在なんて谷口くんの視界には入ってなかったんだ。



谷口くんは1人の女性しか見ていなかった。



ずっと・・・その女性が見えなくなるまでずっと、ずっと見ていた。




そして谷口くんの表情が変わった。


きっと他の人なら分からないぐらいの変化。


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