この想いは・・・。
「大丈夫だよ」
「先輩が大丈夫でも俺が無理です。先輩を送ります」
暁先輩がどんなに断わられても、俺は先輩を送りたい。
「ジュウくん・・・」
「送ります」
「・・・ジュウくんがそう言ってくれるなら・・・送ってくれる?」
「はいっ」
俺が笑顔で返事をすると、暁先輩は笑ってくれた。
――――暁先輩。
俺、先輩の笑顔を独占したいって言ったら先輩はどうしますか?
「送るって言っておいて遠回りしてすいません」
「別にいーよ。帰っても暇だし」
今は**会社に慶太先輩の頼まれた物を渡して暁先輩を送っている所だ。
「そういえば暁先輩は実家暮らしですか?」
「そうだよ。ジュウくんは?」
「俺は1人暮らしです」
「じゃあ自炊大変だね」
「そうなんですよ」
沈黙がないまま俺たちは色んな話をして歩いて帰った。