この想いは・・・。
「ジュウくん、ありがとう」
先輩は目に涙を溜めながら言った。
「先輩は笑った顔の方が似合います」
「そうだね・・・そうだよねっ」
「はいっ」
「・・・ジュウくん、空見て」
「え?」
先輩に言われて夜空を見上げると、夜空いっぱいの星があった。
「キレイですね。あ・・・あれ」
「うん、今日七夕だね。今気づいたよ」
夜空にはキレイな天の川があった。
「あたしも彦星サマみたいな人がほしいな―――!」
先輩は大声で叫ぶと、なんてねっと言って笑った。
そんな先輩を見て、俺は決心した。
「それ・・・俺立候補していいですか?」
この気持ちを伝える。
「え?」
先輩の足が止まる。
俺の足も止まる。
「高校の時、暁先輩に憧れていました」
いつも中心にいて、
いつも笑っていて、
いつも誰かに元気を与えてくれる。
そんな暁先輩に憧れていた。
「でも、暁先輩を恋愛として好きになったのは俺が高1の秋でした」
今でも俺は思い出せるぐらいあの時の暁先輩は綺麗だった。