天使の涙
何、いきなり此処は天界だよーとか、

天使になれとか、意味わかるワケないじゃん!

そんなもんに私、なる気ない!

つか、なに、あの格好!服はイイとして、頭になんか電球らしき物体浮かんでたよ!

背中にも羽生えてたし・・・




『・・・人間ダ』





後ろに誰かいる気配がする

「誰!?」

『ハァハァ、人間・・・久シブリノ人間・・・食ベル、喰ウ!!!』

黒いオオカミはそう言い放ち、美沙に襲いかかる

「わっ!」

鋭い爪が美沙の肩を刺す

美沙はとにかく黒いオオカミを自分から払いのける

「・・・っ」

『抵抗シテモ無駄ダ・・・。30分モシナイ内ニ全身ニ毒ガ回ル』

どうしよう・・・誰か、助け・・・

そうだ、私はずっと1人だったんだ・・・

「人間をなめるなよ!!!!」

ずっと、1人で、朝も昼も夜もずっと1人ぼっちで、どこに行っても1人で・・・

「美沙!」

声がする

「え・・・?」

「あら、こんにちわ、オオカミさん。早いおでましで。この人間、どうでしょうか?」

『フン、別ニイインジャナイノカ?オレハ主人ニ遣ウダケダシナ』

「だそうですわ。人間さん」

「ってことで、人間から天使に任命☆」

「・・・って・・・なんで勝手に決まってるんだ!大体、私は・・・」

「オレの名前は遊佐だ」

「わたくしは林檎といいます」

「オレは風雅だよ」

『これからヨロシク』

軽くスルーされたが3人が手を差し伸べる

一瞬温かい光が見えた

コレが『シアワセ』っていうものなのか・・・?

だとしたら・・・

涙が出てきた

そして、そのまま、美沙は倒れ、死んだように眠りについた
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